森野 彰人
075-591-8361
075-595-5300
カヌーか何か原始的な船のような形態を思わせる作品である。
作者は近年こうした壁面の仕事を続けているが、それらは太作りでしっかりとした形態に、抑制された色彩、貫孔、線描などによって様々な工夫を施し、精細な質感を作り出したものである。
この作品もそうした特徴をよく示しているもので、一段と力強さを漲らせている。そうした印象を与える根底には、作者にとって、このユニークな形態にもかかわらず、決して形に土を強引に当てはめていったのではなく、「土から陶へ」のプロセスの基本を常に思考しつつ、そこに作り出したい形を貫いていくということがあるからである。
まさにスケールの大きな本格的な工芸的造形を見ることができる。
東京国立近代美術館
工芸課長 金子賢治
メッセージ
常々、土という素材と対等に向かい合って制作している。
土は、釉と炎に遭い陶へと変化する。このプロセスで土は、私の手の届かない領域で様々に表情を変え陶として私の前に現れる。私はそこにある土、土から陶への変化が持つ現在性と、無限の可能性の魅せられる。そしてそこで、自分と土との交感が生み出す言葉では表せない、目にも見えない、自己のイメージを土と共に形づくり、色をつけてゆく。
そこに現れたる作品こそが、私にとって唯一の自己表現となる。
それが、W.O.O. [Wall Ornament Object (壁に飾る物)]
壁を飾ることにより、その空間全体を装飾する作品である。
略歴・沿革
1994 近作展17 クレイワークの4人展(国立国際美術館/大阪)
1996 '96新鋭美術選抜展(京都市美術館/京都)'98,'00,'02
現代陶芸の若き旗手たち  (愛知県陶磁器資料館/愛知)
1997 ファエンツア国際陶芸展(ファエンツア/イタリア)
1998 陶芸の現在的造形展(リアスアーク美術館/宮城)
第5回国際陶磁器展 美濃'98 銀賞受賞(多治見)
'98画廊の視点(大阪府立現代美術センター/大阪)
2002 現代陶芸100年展「日本陶芸の展開」(岐阜県現代陶磁美術館/岐阜)
2003 現代陶芸の華(茨城県陶芸美術館/茨城)
TOSA・TOSA 2003 現代陶芸・14人の尖鋭立たち ー現代陶芸の系譜ー(高知県立美術館/高知)

パブリックコレクション
(財)滋賀県陶芸の森・岐阜県近代陶磁美術館・国際交流基金・京都文化博物館・石川県立九谷焼技術研修所・宮城県警待機宿舎・宮城県瀬峰町農村環境改善センター・DOKUZ EYUL大学(トルコ)・アルゼンチン近代美術館 日本の家
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